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特に、元院長や僕、家内が大学病院の外科に学んだため(だけでなく興味も強かったのですが)、外科手術と 麻酔にはちょっと自信があります。ただし、逆に怖さや落とし穴も重々承知しています。 手術というのは、治療法の中では最低なものかもしれません。 なぜなら、身体を傷つけて治療するわけですから。しかし、死に瀕した子が奇跡的に助かることも、 手術以外では助けられないこともあります。外科を勉強された方は、大抵の先生がむしろ 内科治療の重要性に気付きます。あくまで、外科手術は、内科治療とセットで行われるべきもので、 また行なわずに済むものであればほかの治療法を選択するべきだと思っています。 でも、どうしても必要、手術以外助けられない、手術が最善な場合は、決断・実行が必要です。 しっかり相談して、じっくり悩んで、決断しましょう。
当院では、外科手術に積極的に半導体レーザーを用いており、(十数年前より実施)症例数も1000例を 超えております。血液凝固効果による出血量の減少、炎症・疼痛の緩和、再生・治癒の促進、腫瘍蒸散、 全身麻酔を行なわない局所麻酔での手術などに大きな効果を発揮します。 レーザーは、他にも脊髄疾患や緑内障の手術に威力を発揮し、手術以外でも口内炎や 歯肉炎、関節・脊椎疾患などの炎症・疼痛緩和に効果があります。レーザーを導入して以降、 明らかに術後の動物は楽になり、痛みや創、体調の回復も早くなりました。
また、レーザー以外にも、術中術後の疼痛も含め、関節や筋骨疾患、炎症性疾患(膀胱炎、腫瘍など)の 疼痛管理を積極的に行なっています。犬や猫は、痛みに強く(鈍いのではありません)、 苦痛を訴えにくい動物です。このように気付いてあげにくい疼痛は、耐え難い不快感であると同時に、 QOLの低下を招き、回復を遅らせる要因にもなります。特に、術前に消炎鎮痛薬を使用することは、 痛みが出る前に出にくくするという効果が期待でき、手術からの回復に大きく貢献します。
あわせて、全身麻酔をより安全に行なうため、術中監視モニターを二十数年前より導入しています。 心電図、血圧だけでなく、呼吸数、呼気中CO2・O2濃度、吸気中O2濃度、麻酔濃度、プレスチモグラフ、 カプノグラム、酸素飽和度、体温を常時測定することにより、早期に且つ確実に体調の変化を知り、 その変化に対応することにより、熟練した麻酔技術とともに全身麻酔の安全性を高めるよう努力しています。
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